「ただいま~」
家に帰ると、みなもが走って来る
「お帰り…」「た、ただいま…」
みなもはニコニコと笑って立っている
「外でご飯食べよう」「はぁ…?家のがあるだろ」
みなもは首を横に振る
「そうですね。外食というのもたまには良いですね」「うわ~!雪さん…いつの間に…」
もしかして…今日の夕食って
「よし!外で食べよう!」「やったー!」「それでは、早速…」
三人で連れ立って、出かける
「水月先輩…どうしたんですか?」
むすっとしていすに座る水月先輩を見る
「別に…何でも無いわよ…」
うわ~。怒ってるー。いったい何があったんだろう?
「まゆまゆ!これ運んで!」「ぎょ、御意!」「糞虫~さぼるな~!」「うるせ~!」
ぽかーんとその光景をただ見ている
「まさに戦場だな…」「そうですね…」「ここはやめよう…」「そうするか…」
すかいてんぷるを出ようとした時
「ん…?あんたら、あにをしてるのさ?」「いや…飯を食いに来たんだけど…忙しそうだから…」
「ついてらっしゃい!」
大空寺はそういって歩いて行く
『どうする…?』『やっぱり…ついて行った方が良いと思うよ…』『雪もそう思います…』
「うがああぁぁぁ…さっさと来いや~!」
急いで大空寺の所に行く
「ここさ…」
大空寺に案内された場所は、予約席と書かれた席だった
「予約席って…」「あ~これは、常連さんのための席なのさ」「そうなんですか…」「さっさと座利なさい」
言われるがまま、席に着く
「決まったら、呼びなさい」「解った」「あ~忙しい…」
大空寺は足早に仕事に戻って行く。メニューを広げる
ん…?俺の財布っていくら入ってんだっけ?
財布を開けて驚く
千円札一枚…
『どうしたんですか?』
雪さんがそっと耳打ちをしてくる
『千円しかない!』『え!?それは大変ですね…』「決まったか?」「私は…Bランチ!」
大空寺はなれた手つきで操作する
「俺もBランチ…」「ゆ、雪も…それで…」「あ、勘定なら気にしなくて良いわよ。全部糞虫もちだから…」
大空寺がそういったとたん、頭にお絞りが飛んで来る。大空寺が振り返ると、孝之がこっちにらみつけていた
「糞虫…」
大空寺はすばやく孝之の場所に行き、すいかてんぷる名物が始まる。最近では、これを見に来る人もいるらしい…
『孝之…』「どうした…そんな小声で?」
孝之に財布の中を見せる
『な、頼む…』「仕方だ無いな~。明日返せよ」「恩にきる!」
すかいてんぷるを出て、みなもと雪さんの所に行く
「美味しかったね」「そうだな」「たまにはこんな食事も良いですね」
三人仲良く並んで家に向かう
この時はまだ知るよしも無かった。家で水月が鬼になっている事を…
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